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【阪神週間レビュー】4勝2敗でも打率.199 先発防御率1.42、近本復帰と工藤台頭で首位を守った理由

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週間成績
4勝2敗
巨人・ヤクルトに各2勝1敗、首位維持
打線
打率.199
23得点も7/9の10得点除くと5試合13得点
先発防御率
1.42
38回・自責点6・QS4試合
先に結論

阪神は4勝2敗で首位を守りました。しかし、打線全体が完全復活したわけではありません。週間チーム打率は.199。23得点のうち10得点は7月9日の巨人戦で挙げたもので、残る5試合では1試合平均2.6点しか取れていません。それでも勝ち越せた最大の理由は先発陣です。髙橋遥人、才木浩人、伊原陵人、下村海翔、伊藤将司、村上頌樹の6人が合計38回を投げ、週間防御率は1.42。攻撃では1番から5番が20得点、チーム得点の約87%を上位打線が生みました。リリーフでは工藤・岩崎・ドリスの勝利ルートが見えましたが、9連戦で同じ3人を毎日使うことはできません。今週は「阪神が完成した一週間」ではなく、「本来の形が戻り、新しい勝ち筋も生まれた一週間」です。

阪神は、巨人とヤクルトとの上位直接対決を4勝2敗で終えました。2026年7月7日から12日までの6試合で23得点、10失点。巨人とのカード中に一度2位へ落ちながら首位を奪い返し、ヤクルト戦を終えても2位巨人との1ゲーム差を守りました。結果だけなら、打線と投手陣がそろって上向いた一週間に見えます。しかし、週間のチーム打率は.199でした。動画では、この6試合を15分でまとめて振り返っています。動画はこちら:https://youtu.be/CFfvYvGH9J4

01週間結果一覧と順位表の動き

日付相手結果主な論点
7/7巨人3-4 ●髙橋遥人の7回続投、坂本勇人の逆転打
7/8巨人4-1 ○森下128.6m弾、才木7回無失点
7/9巨人10-2 ○前川逆転弾、大山4打点、伊原復帰
7/10ヤクルト1-2 ●下村自責1、守備の連鎖、14三振
7/11ヤクルト2-1 ○近本復帰、工藤163.2km/h、サヨナラ
7/12ヤクルト3-0 ○工藤初勝利、佐藤・大山連続本塁打

週間成績:4勝2敗/23得点/10失点/得失点差+13

7月12日終了時点のセ・リーグ順位表
順位チーム試合勝敗分勝率首位差
1阪神7943-35-1.551-
2巨人8042-36-2.5381.0
3ヤクルト8040-39-1.5063.5
4DeNA8133-45-3.42310.0
5広島7831-43-4.41910.0
6中日8232-49-1.39512.5

「今週で首位を大きく引き離した」と表現するのは正確ではありません。阪神は、巨人との直接対決で首位を奪い返し、その後1ゲーム差を守りました。一方、ヤクルトとの差は3.5ゲームまで広がっています。上位3球団が完全に横並びだった状態から、まずヤクルトを少し後方へ下げた意味は大きいと言えます。

02一度2位へ落ち、首位を奪い返した

7月7日、阪神は巨人に3対4で逆転負けしました。巨人先発の戸郷翔征に5回までノーヒットに抑えられましたが、戸郷が走塁中のアクシデントで降板。阪神は6回に佐藤輝明のタイムリーで逆転し、7回には前川右京が3試合連続ホームランを放ち3対1。本来なら、勝って佐藤の成長と前川の覚醒を語りたかった試合でした。

しかし7回裏、髙橋遥人が巨人打線に捕まりました。ダルベックのツーベースは打球速度174.8km/h。ティマの記録はセンターフライですが打球速度175.6km/h。坂本勇人の逆転ツーベースも170.3km/h。フォアボールやコースヒットだけで崩れたのではなく、170km/hを超える強い打球が続きました。低めに投げていたから安全、ではなかったのです。同点までは髙橋への信頼で説明できますが、逆転まで許したのは重い結果でした。この敗戦で阪神は2位へ後退します。

だが、翌8日に森下翔太の128.6m弾と才木浩人の7回無失点で4対1勝利。首位タイへ戻りました。9日には12安打10得点で巨人を圧倒し、単独首位を奪い返します。今週は首位を大きく引き離したのではなく、巨人との直接対決で首位を取り返し、その後1ゲーム差を守った一週間でした。

03カード初戦は0勝2敗、2戦目以降は4勝0敗

巨人戦だけではありません。ヤクルト戦初戦の7月10日も、阪神は1対2で敗れました。先発の下村海翔は6回2失点、自責点1、フォアボールなし。十分に勝てる投球でしたが、5回に佐藤の悪送球、熊谷敬宥のファンブル、下村の暴投、野選が連鎖し、ヤクルトに適時打なしで同点を許しました。打線は14三振、得点圏では8打数無安打・6三振。守備だけの敗戦ではなく、守備のミスと打線のコンタクト不足が同時に出た試合でした。

それでも翌11日、阪神は2対1でサヨナラ勝ち。近本光司が76日ぶりに復帰し、9回に153.4km/hをセンター前へ運びました。中野のフォアボールで二塁へ進み、森下の打球と相手エラーでサヨナラのホームを踏んでいます。12日は3対0。工藤泰成がプロ初勝利、佐藤と大山が連続ホームランを放ちました。

両カードとも同じ形
カード初戦2戦目3戦目
巨人戦敗戦勝利勝利
ヤクルト戦敗戦勝利勝利

カード初戦:0勝2敗/2戦目以降:4勝0敗

悪い負けを引きずらず、カードを取り返した点は強みです。7月7日はリードを守れず逆転負け、翌8日は森下の一発と才木の7回無失点で立て直しました。7月10日は守備と14三振で1点差負け、翌11日は近本復帰・伊藤の好投・工藤の満塁斬り・サヨナラ勝ち。ただし、9連戦では毎カード初戦を落としてから取り返す戦い方は苦しくなります。立て直す力を評価しながら、初戦の入り方も修正する必要があります。

044勝2敗でもチーム打率は.199

週間チーム打撃成績
項目値
打数 / 安打186 / 37
打率.199
本塁打7
四球 / 三振19 / 44
出塁率 / 長打率.287 / .355
OPS.642
得点 / 失策23 / 4

4勝2敗、23得点という結果だけなら、打線が上向いたように見えます。しかし7月9日の巨人戦で10得点しており、その1試合を除く5試合では合計13得点、1試合平均2.6点にすぎません。ホームランで試合を動かす力はありました――森下2本、佐藤2本、前川2本、大山1本。一方、一発が出ない日に複数得点を作る形は、まだ弱いのが実情です。

今週の本質

「打線復活」よりも、「上位打線の骨格が戻り始めた」と表現する方が正確です。

05週間MVPは佐藤、最も安定したのは大山

主要打者の週間成績
選手打数安打打率HR打点四球三振出塁率OPS
佐藤輝明216.2862625.3481.062
大山悠輔206.3001635.391.941
森下翔太215.2382433.360.931
前川右京172.1182451.318.789
中野拓夢195.2630043.391.654
近本光司82.2500002.250.500
熊谷敬宥174.2350115.278.572
髙寺望夢153.2000102.294.494

四球・死球・犠打を考慮した独自集計。公式更新や集計条件で端数に差が出る可能性があります。

図1 | 主要打者の週間OPS(7/7〜7/12)
.000 .300 .600 .900 1.200 1.062 .941 .931 .789 .654 .500 .572 .494 佐藤 21打数 大山 20打数 森下 21打数 前川 17打数 中野 19打数 近本 8打数 熊谷 17打数 髙寺 15打数
佐藤輝明(週間MVP) 他の主要打者

※上の表(主要打者の週間成績)のOPS列。打数は選手ごとに8〜21で差がある。表の並び順のまま。

週間の野手MVPは佐藤でよいでしょう。21打数6安打、打率.286、2本塁打、6打点、OPS1.062。7日に逆転タイムリー、11日に先制ホームラン、12日に決勝ツーラン。数字だけでなく、勝敗へ直結する打席が多い一週間でした。7月12日のホームランは、1球目のフォークを空振りした後、直球へ合わせ直した一発。佐藤はヒーローインタビューで、自分の決勝弾以上に工藤へ勝ちをつけられたことを喜んでいます。

大山は20打数6安打、打率.300、1本塁打、6打点、出塁率.391、OPS.941。週間を通じて最も安定した打者でした。7月8日は西舘勇陽との8球勝負でレフト線へタイムリーツーベース、9日は2本のセンター前タイムリーで4打点、12日は佐藤のツーラン直後にゾーンに残ったフォークを左中間へ12号ソロ。佐藤が作り、大山が返す。この形が機能すると、相手投手は佐藤だけを避けることが難しくなります。

森下は打率.238でもOPS.931。8日に128.6m弾、9日にとどめのツーラン、11日にはレフト前ヒットと相手エラーで近本がサヨナラのホームへ生還する打球を放ちました。公式記録上、森下にサヨナラ打点はついていませんが、森下の打球が今季3度目のサヨナラ勝ちを生んでいます。前川は17打数2安打・打率.118と数字だけなら低調ですが、2安打はいずれもホームラン。フォアボールを5つ選びOPSは.789でした。「完全覚醒」と断定せず、相手の攻め方が変わった後も長打と出塁を続けられるかを見る段階です。中野は打点ゼロでも週間6得点はチーム最多。得点を挙げる前の走者として、週間の攻撃を支えました。

06得点の87%を上位5人が生んだ

1〜5番と6〜8番の差
区分打数安打打率HR打点得点出塁率OPS
1〜5番10827.25051720.336.780
6〜8番609.150253.250.533

チーム23得点のうち、1〜5番が20得点。割合は約87%です。近本が戻り、近本・中野・森下・佐藤・大山という並びが見えるようになりましたが、6番以下の得点参加はまだ少ないのが現状です。前川のホームラン2本があるため下位打線の長打が完全に消えているわけではありませんが、継続して走者を作り上位へ回す形は弱いままです。打線の骨格は戻りました。ただ、骨格だけで9連戦は戦えません。小幡竜平、髙寺望夢、熊谷敬宥、前川右京、捕手陣が、どこまで得点へ参加できるかが重要になります。

07先発6人の週間防御率は1.42

先発6人の週間成績
投手投球回球数被安打四球三振自責点
髙橋遥人6回2/31067174
才木浩人7回1015380
伊原陵人5回1/31064361
下村海翔6回936041
伊藤将司7回923260
村上頌樹6回1047270
合計38回6023211386

週間防御率1.42/WHIP約1.13/奪三振率9.00/与四球率約2.61/QS4試合

髙橋の登板を除く5人の自責点は、合計でわずか2。この一週間の4勝2敗を支えた最大の要因は、明らかに先発陣でした。

7月7日の巨人戦、髙橋は6回まで1失点。木浪聖也のエラーも併殺で消し、内容は良好でした。しかし7回、巨人打線の反応が明らかに変わります。ダルベックの174.8km/hツーベース、ティマの175.6km/hセンターフライ、坂本勇人の170.3km/h逆転ツーベース。フォアボールやコースヒットだけで崩れたのではなく、170km/hを超える強い打球が続きました。低めに投げていたから安全、ではなかったのです。同点までは髙橋への信頼で説明できますが、逆転まで許したのは重い結果でした。髙橋本人だけでなく、継投判断と梅野隆太郎の配球を含め、ベンチとバッテリーが止めるべき回だったという論点が残ります。

才木は7回101球、5安打、8奪三振、3四球、無失点。巨人戦10連勝を継続しました。走者を出さなかった投球ではなく、走者を出しても返さなかった投球です。伊原は5回1/3、106球、4安打、6奪三振、3四球、1失点。故障明けの復帰登板で、初回は28球を要しましたが1点で止め、2回・3回は三者凡退。完璧ではなくても根負けせず、首位攻防で復帰勝利を挙げました。下村は6回93球、6安打、4奪三振、フォアボールなし、2失点・自責点1。5回は守備のミスが連鎖し適時打なしで同点を許しましたが、6回二死走者なしからの決勝ホームラン一球は課題であっても敗戦の主因にはできません。伊藤将司は7回92球、3安打、6奪三振、2四球、無失点。異例の中29日での登板で、フォーシームとツーシームを合計69球・全投球の75%使用し直球系で押し込みました。村上は6回104球、7安打、7奪三振、2四球、無失点。最初の2回で51球を要しましたが、3回から6回は合計53球。立ち上がりから修正し、試合を0対0で成立させています。

08リリーフ陣の負荷

リリーフ陣の週間成績
投手登板回球数安打四球三振失点
木下里都32回2/3581340
ラファエル・ドリス33回454051
工藤泰成32回1/3391130
岩崎優22回342111
津田淳哉22回182010
今朝丸裕喜11回152001
門別啓人11回141000
及川雅貴11回81010

リリーフ合計:15回/14安打/5四球/15奪三振/3失点/防御率1.80

最多登板は3試合で、現時点で極端な酷使とは言えません。ただし、木下は3登板58球。無失点でも3四球を与え、球数が増えています。工藤とドリスは7月11日、12日に連投しました。9連戦では、同じ投手だけに重要な場面を任せ続けることはできません。

09近本復帰は一人の安打以上の出来事

近本は4月26日の広島戦で左手首に死球を受け、骨折と診断されました。7月11日、76日ぶりに一軍復帰。「1番・センター」で先発しています。第1打席は弱いファーストゴロ、第2打席は打球速度154.0km/hのライトフライ、第3打席は空振り三振。そして9回、リランソの153.4km/hをセンター前へ運びました。中野のフォアボールで二塁へ進み、森下のレフト前ヒットと相手エラーで一気にホームへ生還しています。翌12日も初回の初球をセンター前へ打ち返しました。一方、中野の送りバント後には二塁で牽制アウト。打撃と足の状態には期待を持てましたが、実戦感覚を含め完全に戻ったと言い切る段階ではありません。

近本復帰の最大の価値は、本人の2試合の数字だけではありません。1番・近本光司、2番・中野拓夢、3番・森下翔太、4番・佐藤輝明、5番・大山悠輔――この並びへ戻せることです。1番、センター、走塁の基準が戻り、代役選手を本来の役割へ戻しやすくなります。中野を休ませる選択肢も増えました。「近本が戻ったから2連勝した」と断定するのは早いですが、打順、守備、交代策の設計を整える効果は大きいと言えます。

10163.2キロは能力、翌日の12球は信頼

7月11日、工藤は1対0の8回に登板しました。先頭の中村悠平にヒット、佐藤のエラー、内山壮真へのフォアボールで無死満塁。犠牲フライでも同点になる状況です。工藤は岩田幸宏をピッチャーゴロでホーム封殺、続くセデーニョを空振り三振に取り、二死満塁でサンタナを迎えました。

サンタナへの6球
球球種球速結果
1球目フォーシーム163.2km/h見逃しストライク
2球目フォーシーム161.6km/hボール
3球目カットボール144.8km/h空振り
4球目フォーシーム162.1km/hボール
5球目カットボール144.5km/hファウル
6球目フォーシーム161.7km/h空振り三振

163.2km/hで三振を取ったわけではありません。初球163.2km/hで先手を取り、144km/h台のカットボールでタイミングを外し、最後は161.7km/hで仕留めました。フォーシーム12球の平均は160.6km/h。一球だけ偶然速かったのではなく、この日の通常の直球が160km/hを超えていました。しかも最後の161.7km/hは、イニング24球目です。

翌12日、0対0の7回。工藤は岩田をセカンドゴロ、内山をファーストゴロ、古賀を空振り三振に抑え、12球で三者凡退。前日は無死満塁で自己最速を更新し腕を振り切りましたが、翌日はピンチそのものを作らず、少ない球数で攻撃へ流れを渡しました。その裏、中野がヒットで出塁し佐藤が決勝ツーラン、大山も続き、工藤にプロ初勝利がつきました。163.2km/hは能力の証明。翌日の12球は信頼の証明です。球速を見せる投手から、試合の中で球速を使い勝利へつなげる投手へ変わり始めています。ただし、藤川監督が話した通りまだ駆け出しであり、連投時、左打者が続く場面、夏場の疲労、走者を置いた試合での再現性は今後の確認事項です。

7月12日の登板順は7回・工藤、8回・岩崎、9回・ドリスで完封リレー。工藤は158km/h前後の直球とカットボール、岩崎はチェンジアップを使った緩急、ドリスは沈むツーシームとスプリッター。3人の投球タイプは大きく異なり、打者は1イニングごとに球速・軌道・タイミングを変えなければなりません。現時点で最も信頼できる勝利へのルートですが、9連戦で毎日同じ3人を使うことはできません。セベリーノ、木下、及川、津田らが重要局面を代行できるかが次の焦点です。「勝ち筋が見えた」ことと「連戦で回せる」ことは別問題です。

11守備に残った課題

7月10日のヤクルト戦では、5回にミスが連鎖しました。佐藤の一塁悪送球、右翼フライで三塁進塁、熊谷のファンブル、下村の暴投、熊谷の本塁送球(当初アウト判定→リクエストでセーフ)、野選で同点。ヤクルトは、この回に適時打を打っていません。一つのエラーで終わらず、ファンブル、暴投、野選まで続いたことが重い結果でした。熊谷の本塁送球だけを明確な判断ミスと断定するのは難しく、1対0で前進守備を敷き、最初の判定はアウトでした。本質は、一つのミスを一つで止められなかったことにあります。7月11日は佐藤のエラーから工藤が無死満塁を背負いましたが、この日は投手がミスを消しました。同じ守備ミスでも、その後の一球、一打で試合結果は変わります。

12相手側から見た6試合

巨人は7月7日、戸郷翔征が5回までノーヒット。アクシデント降板後に逆転されましたが、知念大成でつなぎ坂本勇人が走者一掃、大勢・マルティネスで締めました。新戦力でつなぎ、ベテランで決め、勝ちパターンで守った巨人らしい勝利です。7月8日は西舘勇陽が森下、大山に要所で打たれ、キャベッジは天井打と8回のホームランで怖さを見せましたが才木から決定打を取れませんでした。7月9日は則本昂大が5回10安打8失点。阪神に2回から6回まで5イニング連続得点を許し、勝ちパターンを使わせることもできませんでした。

ヤクルトは7月10日、高橋奎二が7回10奪三振・フォアボールなし。初回に失点してから立て直し、最後の7回に最も球速を上げました。ヤクルトの勝利は阪神のミスだけでなく、高橋の修正力と赤羽の決勝ホームランがありました。7月11日は松本健吾が7回1失点・フォアボールなしで阪神打線を3安打に抑え、追加点を与えず9回にドリスを捉えましたが、最後にリランソと外野守備が崩れました。7月12日は10安打を放ちながら無得点。吉村は6回まで阪神を1安打に抑えましたが、7回に佐藤、大山の連続ホームランを浴びました。ヤクルトは3試合すべてで阪神投手陣へ圧力をかけましたが、得点圏の一本と守備の精度で阪神を下回りました。

139連戦へ向けたローテーションと追加戦力

阪神は7月14日から休みなしの9連戦に入ります(14〜16日中日戦、17〜19日広島戦、20〜22日DeNA戦)。最初の6試合は登板間隔から次の並びが考えやすい状況です:14日髙橋遥人、15日才木浩人、16日伊原陵人、17日大竹耕太郎、18日伊藤将司、19日村上頌樹。問題は7月20日以降。最初の3人を中5日で回す案もありますが、球宴前の疲労が増えます。下村は7月11日に登録抹消されており、再登録可能日は7月21日以降。9連戦終盤のスポット先発候補になり得ますが、正式な予告先発や公示前のため断定はできません。

アンダーソン・セベリーノは二軍2試合で2回・被安打1・四球2・奪三振5・無失点、初登板最速157km/h。球威と奪三振能力は魅力ですが、2試合目は連続四球を与えました。一軍へ加われば、岩崎を休ませる日、工藤を毎日使わない日を作れます。大竹耕太郎は9連戦中の先発復帰候補で、ローテーションへ入れば伊藤と村上を通常間隔で続けやすくなります。小幡竜平は二軍15試合、44打数11安打・打率.250・出塁率.314・長打率.409。6番以下とショートの課題を考えれば必要性は高いですが、二軍で数試合打っただけでの自動昇格ではなく、熊谷・木浪との比較で守備を含めた明確な上積みが必要です。

14反対意見・別視点

あえて逆から見ると

「4勝2敗なのだから、打線も良かったのではないか」── 7本塁打・23得点は評価できますが、チーム打率は.199。10得点の1試合を除くと5試合13得点で、打線全体が継続して機能したとは言いにくい状況です。

「近本が戻ったから2連勝した」── 復帰後2連勝は事実ですが、2試合だけで因果関係を断定できません。本人の成績より、打順と守備配置を整える構造的な効果を評価すべきです。

「工藤はもう固定の勝ちパターンでよい」── 0対0・1点差の重要局面で結果を出し勝ちパターン候補として十分ですが、登板が重なった時の再現性、夏場の疲労、左打者への対応は今後確認が必要です。

「髙橋遥人が打たれただけで、継投批判は結果論ではないか」── 6回までの内容から続投は理解できますが、7回は170km/h超の打球が複数出ており危険信号はありました。同点後、逆転まで託した判断は検証する価値があります。

「7月10日は守備だけで負けた」── 守備のミスで自責外の1点を失ったのは重いですが、打線は14三振・得点圏8打数無安打。守備だけでは敗戦を説明できません。

15今後の注目点

  • 近本。連戦で左手首に問題なく出場できるか。近本・中野・森下・佐藤・大山の並びが継続して機能するか。
  • 下位打線。6番以下が得点へ参加できるか。前川が相手の対策後も長打と四球を維持できるか。
  • 小幡。一軍昇格を納得させる内容を見せられるか。
  • 工藤。連投や左打者の多い場面でも結果を出せるか。
  • ブルペン。岩崎・ドリスを休ませる日の代役を誰が務めるか。セベリーノが制球を整え一軍の接戦で使えるか。
  • 先発陣。中5日や連戦でも安定を維持できるか。
  • 初戦の入り方。カード初戦の0勝2敗を修正できるか。守備のミスを一つで止められるか。
  • 首位争い。巨人との1ゲーム差を広げられるか。

16まとめ ── 本来の阪神と新しい阪神が同時に見えた

阪神は4勝2敗で首位を守りました。しかし週間打率は.199で、打線全体が完成したわけではありません。先発防御率1.42、上位5人で20得点、近本が戻り打線の骨格が整い、工藤が重要局面を抑えプロ初勝利を挙げました。本来の阪神が戻り、新しい阪神も見えた一週間です。

まとめ

一方、下位打線、守備、リリーフ運用には課題が残ります。次の9連戦で問われるのは、強い5人と一部の投手だけで勝つのではなく、使える戦力を広げられるかどうかです。巨人との差は1ゲーム。首位を守った一週間の次に、首位を広げる一週間へ進めるか。阪神の夏は、ここからが本番です。

17動画でも詳しく話しています

今回の記事で整理した6試合の流れ、週間順位、佐藤・大山・森下の評価、先発防御率1.42、近本復帰、工藤の163.2km/hについては、動画でも2人の掛け合いで詳しく振り返っています。

18SOURCES / 参照データ

※本記事の免責文に記載していた出典・基準日の記述を、文言を変えずに転記したものです。

⚠ 免責: 本記事は、NPB公式記録、阪神タイガースおよび対戦球団の公式情報、公開報道、試合後インタビュー、提供された打球・投球データをもとに構成しています。週間打率、出塁率、長打率、OPS、先発防御率、WHIP、打順別成績などには、2026年7月7日から12日までの6試合を対象とした独自集計を含みます。公式記録の後日修正、犠打・死球などの集計条件、端数処理により、他媒体の数字と差が生じる場合があります。選手の状態、配球、継投、打順、昇格、先発ローテーションについては、確認できた事実と分析・見解を分けています。予告先発や公示前の情報は確定事項として扱っていません。